図解
図解:問いを6ステップで読みとく流れ(自動生成)
とても重いので、重力が中心へ引っぱり、いちばん安定な球の形になるから。
「地球はまるい」と、よく聞きますね。でも、どうしてまんまるなのでしょう。
そのひみつは「重力」にあります。重力は、物と物とがおたがいに引きあう力です。地球のように大きくて重いものは、この力がとても強くはたらきます。
重力は、あらゆる方向から地球の中心へと、同じ強さで物を引っぱります。どこか一つの方向だけが強い、ということがありません。だから、出っぱった所はおされて引っこみ、へこんだ所はうめられて、いちばん落ちついた形になります。
すべての方向から中心まで同じきょりの形——それが「球」です。こうして、大きな星は自然とまるくなるのです。
じつは地球は、かんぺきな球ではありません。一日に一回、こまのようにまわっているため、赤道のあたりが少しだけ外へふくらんでいます。上と下を少しおしつぶした、ミカンのような形なのです。
小さな星や岩は、話がちがいます。小さいものは重力が弱いので、形を丸くととのえる力がたりません。だから、うちゅうにうかぶ小さな岩には、ゴツゴツといびつな形のままのものが多いのです。星が丸いかどうかは、その星がどれくらい大きくて重いかの、めやすにもなります。
それでも、うちゅうから見れば、地球はほとんどまんまるに見えますよ。
「地球はなぜ丸いのか」——答えは重力にある。物質が集まって星をつくるとき、たがいに引きあう万有引力は、あらゆる方向から等しく中心へ働く。方向による差がないため、力学的に最も安定な形、すなわち球へと落ち着くのだ。突き出た部分は自らの重みで崩れ、へこみは埋められていく。ある程度以上の重さをもつ天体が、例外なく丸いのはこのためである。ただし地球は完全な球ではない。自転による遠心力が赤道方向を外へ膨らませ、赤道半径は約六三八〇キロメートル、極半径は約六三六〇キロメートルと、赤道側がわずかに大きい。上下をおしつぶしたミカンのような形なのだ。逆に、重力の弱い小さな小惑星はいびつな姿のまま。まるさは、その星の重さの証しでもある。
仕組みの科学
星が丸くなる主役は重力である。質量をもつものはすべて、たがいに引きあう万有引力をおよぼしあう。天体の材料となるガスや岩が宇宙で集まりはじめると、その全体が自分自身の重力で中心へ向かって引かれていく。重要なのは、この引く力に方向のかたよりがないことだ。中心から見て、どの向きにある物質も同じように中心へ引き寄せられる。すると、まわりよりも高く突き出た部分はまわりよりも強く下へ引かれて崩れ、逆にへこんだ部分は物質で埋められていく。この過程が進むと、表面のどの点も中心から同じきょりに近づいていく。中心から等距離の点が集まってできる立体こそが球であり、これが力のつり合いとしていちばん安定した形になる。ある程度以上の質量をもつ天体が、地球でも太陽でも月でも共通して丸いのは、この重力によるならし効果のためだ。逆に、直径が数百キロメートルに満たない小さな小惑星は、重力が弱くて岩のかたさに打ち勝てず、いびつな形のまま宇宙にとどまっている。丸いかどうかは、その天体がどれだけ重いかをおおまかに映す物差しでもあるのだ。
歴史と発見
地球が丸いという考えは、はるか昔から人々の観察のなかで育ってきた。港から船が遠ざかると、船体の下のほうから先に水平線のむこうへ消え、最後にマストの先が見えなくなる。もし大地が平らなら船はただ小さくなるだけのはずで、この見え方は地面がゆるやかに曲がっている証拠になる。月食のときに月へ映る地球の影がいつも丸い弧をえがくことも、古くから手がかりとされてきた。丸くなる理由が力学的に説明されたのは、万有引力の考え方が登場してからである。国立科学博物館の解説によれば、寄せ集めた力=万有引力の大きさは相手のいる方向によって違いがなく、方向によって差別のない形こそが球なのだという。さらに、地球が自転していることから、赤道のあたりは遠心力で外へふくらむと考えられるようになった。実際に地球は、赤道半径が約六三八〇キロメートル、極半径が約六三六〇キロメートルと、赤道側がわずかに大きい回転楕円体である。今日では人工衛星による精密な観測で、地球の形はさらにこまかく測られている。
もう一歩先
地球の丸さを知ると、身近な景色の見え方が変わってくる。地図やグローブでは地球は真ん丸に描かれるが、実際には赤道側がふくらんだミカン形で、しかも表面には海や山による細かなでこぼこがある。人工衛星を使った測量では、この平均的な形を「回転楕円体」としてモデル化し、その上で標高や位置を正確に決めている。カーナビやスマートフォンの地図が現在地を教えてくれる背景にも、地球を丸い立体としてあつかう考え方が生きているのだ。目を宇宙へ向けると、丸さは重さの手がかりになる。太陽や月、大きな惑星がきれいな球に近いのは強い重力のあらわれであり、反対に、ゴツゴツした小惑星や彗星の核は重力が弱い小さな天体であることがわかる。自由研究では、いろいろな天体の写真を「丸いもの」と「いびつなもの」に分け、その大きさとくらべてみると面白い。大きく重い天体ほど丸くととのう、という関係が見えてくるはずだ。あたりまえに思える「地球は丸い」の一言の裏には、重力という宇宙共通のしくみがかくれている。
🌱 ためしてみよう!3択クイズ
本文をよんでこたえてみよう。タップでせいかいがでるよ。
Q1. 大きな星が丸くなる、いちばんの理由はどれでしょう?
Q2. 地球の本当の形に、いちばん近いのはどれでしょう?
地球は一日一回まわっているため、その遠心力で赤道のあたりが少しだけ外へふくらんでいます。上と下をおしつぶしたミカンのような形です。それでも宇宙から見ればほとんどまん丸に見えます。
Q3. 小さな小惑星がゴツゴツといびつな形なのは、なぜでしょう?
小さな天体は重力が弱く、形を丸くととのえる力が足りません。だから岩のかたさに負けて、いびつな形のまま宇宙にとどまります。丸いかどうかは、その星の重さのめやすにもなります。
👤 大人のちょっとした雑学
赤道はちょっと「太っている」
地球は自転の遠心力で赤道側がふくらむ。赤道半径は約六三八〇キロメートル、極半径は約六三六〇キロメートルで、赤道まわりのほうがわずかに大きい。完全な球ではなく、上下をつぶしたミカン型なのだ。
丸さは「重さ」の物差し
強い重力をもつ天体ほどきれいな球に近づく。太陽や大きな惑星が丸く、直径数百キロメートル未満の小惑星がいびつなのはそのため。写真の丸さだけで、その天体がどれくらい重いかをおおまかに見当づけられる。
船が下から消える理由
遠ざかる船は、船体の下から先に水平線へ沈み、最後にマストが消える。平らな大地ならただ小さく見えるだけのはず。この見え方こそ、地面がゆるやかに丸くカーブしている身近な証拠なのだ。
🔬 とことん深掘り:読書ガイド
読み順ガイド(やさしい→専門)
- 地球や宇宙をあつかった子ども向けの科学図鑑
まず地球や惑星の姿を写真で見て、天体が丸いというイメージを実感としてつかむ。 - 重力と天体のなりたちをあつかった一般向けの科学書
万有引力と天体の形の関係を平易に学び、「なぜ球になるのか」を理屈で理解する。 - 測地学(地球の形と大きさを測る学問)の入門書
回転楕円体やジオイドなど、地球の形を精密に測る考え方まで踏み込む。
さらに進む方向
もっと詳しく:くらべてみる
- 地球・太陽・月など重い天体強い重力が中心へ均等に引き、球に近い形になる
- 自転している惑星遠心力で赤道側がふくらみ、少しつぶれた回転楕円体になる
- 小さな小惑星や彗星の核重力が弱く、いびつな形のまま残る
ことばのメモ
- 重力
- 物と物とが引きあう力。重いほど強い
- 万有引力
- すべての物がもつ、引きあう力
- 遠心力
- 回るものが外へ飛び出そうとする力
- 回転楕円体
- 球を少しおしつぶしたような形
- 赤道
- 地球の真ん中を一周する線
よくある質問
地球はかんぺきな球なのですか?
どうして大きな星はどれも丸いのですか?
小さな星や岩は、どうしてゴツゴツしているの?
地球が丸いことは、どうやってわかったのですか?
学びのタネ
この問いに関連する本・実験・サービスのご紹介です。
家でできること
- ねん土を少しずつ手のひらで中心へ寄せていくと、どんな形が安定してまとまるかを試してみよう。
- 港や海辺で船が遠ざかるとき、船体の下から先に見えなくなるようすを観察して、海面のカーブを感じてみよう。
おとな向けに:新書・実用書
とことん深く:専門書・古典
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出典・参考文献
- 国立科学博物館宇宙の質問箱 — 地球編 参照 2026-07-04
- JAXA 宇宙科学研究所キッズサイト「ウチューンズ」人は何で丸い地球に立っていられるのですか? 参照 2026-07-04
出典・正確性ポリシー:詳しく読む
大きくて重い星は、重力があらゆる方向から中心へ同じ強さで引っぱります。出っぱりはおされ、へこみはうめられて、いちばん安定した「球」の形になるのです。だから重い星は自然とまるくなります。